手練手管の意味は?花魁に学ぶ「手練手管の恋愛テクニック」3選

「手練手管」って言葉を聞いたことがありますか? 聞いたことがあるどころか、読むのも難しい言葉ですよね。ですが、実は「手練手管」という言葉は、恋愛と深く関係しているんです。一体、どういうことなのでしょうか?

1:「手練」「手練手管」の意味は?

手練手管って読めますか? 「しゅれんしゅかん」じゃ、ないですよ。手練手管は、「てれんてくだ」と読みます。手練も手管も同じ意味も言葉で、同義語を重ねて、意味を強めています。

では、手練や手管はどういう意味なのでしょうか。

(1)手練の意味

手練の意味を、辞書で調べてみましょう。すると、

「人をだます手段、人をあやつりだます技巧」

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

とあります。つまり、人を騙す方法なんですね。

1700年の初めに書かれたとされる『吉原徒然草』には、「てれんも天連也。ばてれん宗とてゑびす……」と“てれん”という言葉が登場します。

『吉原徒然草』は、遊女を置いて客を遊ばせる家である“妓楼(ぎろう)”の当主が作者といわれ、吉原(遊郭)のことがいろいろと書かれている本です。

(2)手管の意味

では、次は手管の意味です。同じく、辞書で調べてみましょう。すると、そこには

人をだます手段。人をあやつるかけひき。特に、遊女などが客をたらしこむ手際。(出典:デジタル大辞泉/小学館)

とあります。どうやら、人を騙すのは手練と同じでも、手管になると騙している人が遊女に限定されるようです。

 

2:花魁に学ぶ!男を惚れさせる手練手管テクニック3選

ところで、遊女というと、今でいうところの性風俗産業に属している女性です。貧しい家の娘が借金のかたに売り飛ばされた、かわいそうな女性というイメージがどうしてもあります。

ですが、性風俗産業に属している女性であることは間違いありませんが、“借金のかたに売り飛ばされたかわいそうな女性”とも言い切れないのが史実です。

というのは、遊女になるのは資格が必要だったんです。つまり、免許制ということ。資格のある人たちには、ない人と区別できるように吉原という営業区域が保護されていたのです。

資格はないけど働きたい人たちは、どうしていたかというと、吉原の外でフリーランスで営業しました。なので、たびたび江戸時代、幕府によってフリーランスの私娼たちは、取り締まりを受けました。

資格を得るには、いろいろ条件があるのですが、まずは先輩遊女に弟子入りをすること。落語家や漫才師の世界と一緒です。弟子入りが認められなければ、何も始まりません。

そして、弟子入りをするためには、「文字の読み書きができないとダメ」などの条件がありました。

つまり、遊女たちは想像以上に教養が高かったんです。そんな教養の高い遊女たち。その中でも、位の高い者は「花魁」と言われていました。その花魁が男を惑わすテクニックは、どのようなものだったのでしょうか? きっとすごかったに違いありませんね。

(1)荷物を預かる

吉原といった遊郭は、遊女たちを保護する営業区域であると同時に、客にとっては、表世界の社会的地位や経済的地位に関係なく、匿名で遊べる場所でした。なので、自分の素性がわからないように、店に入る前には持ち物を預けるのが決まりでした。

とはいえ、これが手管。預かった荷物からその客の身分を調べていたのです。すると、使える限度額いっぱいまで飲ませることもできますよね。

現代だと、荷物も男性にもってもらう女性が多いかもしれませんが、愚の骨頂。知らない間に、男性に荷物をチェックされているかもしれませんよ。

(2)相手によって態度を変えない

1713年に書かれた『吉原大評判ゑにし染』という遊女の評判記(今でいう風俗ガイドブックの風俗嬢ランキング)に、床夜さんという遊女の評判が載っています。なぜ、床夜さんの評価が高かったのか? その理由は、客を区別せず情を持って接したから。

男性からすれば、客を選んで仕事をするような人は好感が持てません。手練手管テクニックというと、すごい技を想像するでしょうが、実はこういうあたりまえのことができることが、一番大事なようですね。

人を、社会的地位や経済力、容姿で判断するのはやっぱり、ダメなんですね。

(3)ゆびきりげんまん

とはいえ、最後にすごい技を紹介しておきましょう。今でも日本人は、誰かと約束するときに「ゆびきりげんまん」ってしますよね。

江戸時代の遊女は、「私が本当に好きなのは、あなただけなの。信じて」という証明に、自分の指を客に贈ったそうです。

そこまでされたら、たしかに信じちゃいますよね。ですが、本当に自分の指なんて贈りません。もちろん贈っていた人もいるでしょうが、たいていは罪人で処刑された人の遺体の指を買って、贈っていたそうです。

もちろん、現代で指など送らないでしょうが、大事なのは誠意を示すその心ということでしょう。

 

3:まとめ

いかがでしょうか? 恋愛には、人間関係に心理学を応用するテクニックというのも、存在します。

ですが、テクニックに走るのではなく、誠を通して人と接することが一番大事。そう“遊女たちの手練手管”は、教えてくれていると思いますよ。