熟年離婚は後悔する?熟年離婚の原因やその後の生活について

みなさんのまわりに「熟年離婚」をした人はいますか? 離婚といえば、そのすれ違いから、婚姻期間10年未満の夫婦間のケースが多いのですが、昨今では、婚姻期間が長い夫妻、特に40歳以上の中高年が離婚するケースが定着してきました。そこで今回は、みなさんの身近な問題になるかもしれない熟年離婚について、その原因やその後の生活についてご紹介します。

1:熟年離婚とは?

「熟年離婚」という言葉はすっかり定着してきましたが、いざ「熟年離婚の定義は?」と聞かれると「うーん……」と詰まってしまう人もいるのではないでしょうか。まずはその言葉の定義づけから始めていきましょう。

(1)熟年離婚の定義&熟年離婚というドラマもありました

「熟年離婚」は、「熟年」と「離婚」が組み合わさった言葉。

まずは、それぞれの言葉の意味から見ていきましょう。

熟年(じゅく-ねん)

人生の中で、成熟した年代。1970年ごろにつくられた語で、はじめ老年の意、次いで中高年の意で用いられるようになった。「熟年層」

離婚(りこん)

夫婦が生存中に法律上の婚姻関係を解消すること。日本では、協議離婚・調停離婚・審判離婚・裁判離婚の四種がある。

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

つまり「熟年離婚」とは、死別などではなく、中高年が法律上の婚姻関係を解消することを示します。

また『熟年離婚』という、そのものずばりなタイトルのドラマも過去にヒットしました。

2005年の放映で、渡哲也さん演じる仕事一筋だった夫が、定年退職を迎えた日の夜に、妻である松坂慶子さんから離婚届を突き付けられる……というところからドラマがスタート。このドラマは高視聴率を記録し、「熟年離婚」は流行語にもなりました。

(2)熟年離婚率は?

厚生労働省が平成21年に発表している「別居したときの夫妻の年齢階級別にみた離婚件数・構成割合」によれば、離婚総数18万5,285件に対して、50歳以上の夫が離婚した件数は、3万8,700件。

割合にして、およそ2割が「熟年離婚」に該当するということになります。「熟年離婚」が意外と多いことに驚いた人もいるのではないでしょうか。

 

2:熟年離婚したい人の原因5選

ここからは「熟年離婚」を考えている人にありがちな原因を5つご紹介します。

(1)相手の度重なる浮気

長く連れ添ってはいるものの、そこまでの間に二度も三度も浮気や不倫を繰り返す配偶者に対しては「そろそろ、本気で離婚したい」となる熟年者も少なくありません。

若いころには「子供のため」「お金がない」などで離婚を諦めていた人でも、熟年になると「死ぬまでこの人と一緒にいるのはイヤ」と一念発起し、離婚に踏み切るケースもあります。

(2)暴力やモラハラ

相手からの暴力やモラハラに耐え続けてきていた人も、熟年になったのを機に「結婚を解消したい」となりがちです。

こちらも、子供が小さいなどの理由で相手の暴挙に耐えてきた人ほど、熟年離婚を真剣に考え始める傾向です。

(3)借金

熟年になってから相手に多額の借金があったことが判明すると「生きているうちに返せないほどの借金を抱えて、これからどうすれば!?」と絶望的な気持ちになりがちです。

結果、ひとりで生活したほうが経済的に安定するという理由で、熟年離婚に踏み切るケースは少なくありません。

(4)介護負担

相手の親や自分の親の介護が始まり、これまでと夫婦関係が変わったことが引き金となって、熟年離婚を考える人も珍しくありません。

どちらか一方だけに介護の負担が重くのしかかっている場合に、不公平感が強まった結果として、離婚を望む傾向もあります。

(5)健康上の問題

自分や配偶者の健康上の問題を理由として「離婚したい」となってしまう熟年夫婦もいます。

このくらいの年齢となると、いろいろと不調を来したり、大病を患ったりし始めることも多いですが、それが引き金となって、夫婦関係に亀裂が走る、ということもよくあるケースです。なんとも世知辛いですね……。

 

 

3:熟年離婚の人気ブログ5選

ひと昔前までは、離婚と言えば、後ろ暗いイメージもあり、ひっそりと行われてきたもの。しかし近年では、熟年離婚でさえもオープンにして、ブログに綴っている人もいます。そのブログは、熟年離婚を考えている人にも、それを避けたいと思う人にも、じっくり読めて役立つものばかり。

そこで、人気の高い熟年離婚ブログを5選ご紹介します。

(1)『50代から始める熟年離婚!性格不一致の旦那と別れて自由に生きたい』

熟年離婚を考え、着々と準備を進めている50代の妻が、日々の想いや出来事を赤裸々に綴っているブログです。

最近ブログを開始したばかりなので、これからどうなるか……先が気になってしまう内容です。

(2)『離婚日記』

自らを「50代女子」と名乗り、「俺様」である夫との離婚を決め、その過程を綴っているブログです。

離婚を考えているいちばんの理由を「長年大切にされていないことがわかったから」と言い切る妻……。その離婚日記は、今、熟年離婚を考えている人にとって、参考になる点がたくさんあります。

(3)『離婚に向けて 50を過ぎて思うこと』

長らく我慢し続けてきた結婚生活に終止符を打つことに決め、行動に移している50代女性のブログ。

乳がんの手術も乗り越え、別居により、やっと自由を手に入れた段階まで綴られていて、この先どんなふうに離婚の話を進めていくのか……目が離せません。

(4)『熟年離婚 羽ばたけ中高年のブログ』

熟年離婚をした元妻が、日々の出来事や心情を思いのままに綴っているブログです。細かな感情の動きも、当時を振り返りながら詳細に描かれています。

今、熟年離婚を考えている人が、自分の気持ちや状況と重ねながら読むことができる記事も多いです。

(5)『おやさんのブログ ~50歳バツイチおやじの熟年離婚からの再出発人生記~』

まさか自分が熟年離婚するとは思ってもいなかった50代男性の心情と今を綴ったブログです。

リアルな描写が多く、熟年離婚をする男性側の気持ちがよく読み取れます。

 

4:熟年離婚したい…知っておきたいその後のこと3つ

さて、ここからは、市議時代に熟年離婚にまつわる相談を数多く受けてきた筆者が、最低限知っておきたい“離婚後のこと”を4つご紹介します。

(1)年金分割は?

会社員や公務員の夫と離婚する場合、妻が配偶者の年金を分割してもらえる制度があります。

ただし「合意分割制度」といって、相手の合意(または裁判手続き。専業主婦の場合は合意の必要なし)と手続きが必要で、離婚したら自動的に受け取れるものではありません。

また、受給資格もあります。例えば、自分に年金受給資格がない場合には、分割された年金も受け取れません。年金事務所など、厚生年金の手続きを取り扱う役所・機関で、自分が年金分割の対象になるかどうか、相談・問い合わせしてみるのもおすすめです。

(2)熟年離婚の子供は?

熟年離婚の場合、子供がすでに成人していることも多く、養育費などの取り決めなく離婚をする夫婦も少なくありません。

(3)財産分与は?

婚姻していた期間に築いた財産を夫婦で分割する「財産分与」。熟年離婚の場合、結婚期間が長くなることから、まとまった額を受け取れる人も多い傾向です。

 

5:夫からでも妻からでも…熟年離婚の末路と後悔5選

実際に熟年離婚をしている人たちは、その後、どんな生活を送っているのでしょうか。

50代になってから離婚した5人の方々に、その心情を語っていただきました。

(1)「若い女性と再婚できてハッピーです」(Dさん・54歳男性/経営者)

「51歳のときに、僕の浮気がバレて離婚しました。

すでに子供は成人式を迎えていたので、特にお金でもめることもなく、財産分与と慰謝料を支払って、粛々と終わった感じです。

その後、そのときの浮気相手だった、15歳年下の今の妻と再婚。

若い奥さんは大変なこともありますが、概ねハッピーです」

(2)「生活が思ったより大変」(Kさん・52歳女性/パート勤務)

「子供もいないし、離婚しても働けばなんとかなると思って、去年、モラハラ夫と離婚しました。

しかし現実はそう甘くはなく、思ったような働き口もなかったために、パートで生活をしています。ずっと専業主婦だったことがアダとなり、面接に行っても全然採用されませんでした……。

離婚を考えている専業主婦の方は、早めに仕事に復帰したほうがいいと思います」

(3)「想像していたより孤独です」(Eさん・52歳女性/団体職員)

「浮気性な夫と50歳を機に離婚しました。私はずっと共働きでしたし、子供も近くに住んでいるので、独な生活になるとは思ってもみませんでした。

でも実際には、ひとり暮らしって孤独なんですね。体調をくずしたときなどは、心細くて悲しくなります」

(4)「恋人ができずに苦戦…」(Rさん・54歳女性/ピアノ講師)

「自慢じゃないけれど、若いころはけっこうモテましたし、結婚してからも異性からのお誘いはあったので、離婚後してもすぐに恋人ができると思っていました。

ところが、実際に離婚してみると、なかなか恋人ができず、いいなと思う人がいても既婚者だったりワケありだったりして、なかなかいいパートナーに恵まれていません……。

離婚自体には後悔していませんが、恋人がいないことに不満です」

(5)「ひとりで介護をしていてツライ」(Sさん・57歳男性/製造)

「実母と元妻と40代から同居していましたが、母親が元妻に強烈な嫌がらせをしていて、ある日、妻が出て行ってしまい、離婚になりました。

そして離婚後、すぐに母親が倒れ、介護生活が始まりましたが、妻がいないので、当然、僕が世話をしています。

仕事もある中で母の介護をするのには限界があり、正直、ツライです。

元妻が母親との間で苦しんでいたときに、知らん顔をしなければよかったと後悔しています」

 

6:「熟年離婚」で幸せをつかむケースも

長く連れ添った相手との離婚を決断するのは、それなりの事情があるものです。

結婚したら、できる限り同じ相手と生涯を添い遂げるのが理想ではありますが、相手に堪えがたい事情がある場合などは、熟年離婚によって幸せをつかんでいる人もいるのが現実です。

熟年離婚で自らの幸せを取り戻す決断をした人が身近にいる場合には、そっとエールを送ってあげたいですよね!

 

【参考】